脳卒中(脳血管障害)などが原因で、食べ物や飲み物が飲み込みづらくなることを摂食・嚥下障害といいます。食事が十分とれなくなると、栄養不足、脱水などにより体力低下、免疫力低下から感染症の発症、さらに誤嚥によって食べ物が肺に入ると肺炎(誤嚥性肺炎)を発症し命にかかわる危険性もあります。脳卒中の他にも神経や筋肉の障害、舌や食道の炎症など様々な原因がありますが、歯の欠損や義歯(入れ歯)の不具合が原因となることも少なくありません。
当院は常勤の歯科医師がいませんので、外部の訪問歯科医師、歯科衛生士の方々と連携を取り、この「歯」の問題に対応しています。当院の言語聴覚士と訪問歯科医師・歯科衛生士との連携強化を図るため、専用の「連携シート」などのツール作成や合同カンファレンスの導入など、工夫を重ねています。このたび、第19回日本摂食・嚥下リハビリテーション学会学術大会が岡山で開催され、「当院における歯科治療連携」というテーマで発表を行いました。同じような悩みを持つ他病院の方とも広く情報交換もできて有意義な学会でした。「口からごはんを食べる」ってとても大切なことです。訪問歯科医師、歯科衛生士の先生方、今後ともご協力のほどよろしくお願いします。(リハビリテーション科:teraoka)
訪問歯科の先生方によるベッドサイドでの治療
岡山の川崎医療福祉大学にて開催されました