当院では、人工膝関節置換術(膝に人工関節を入れる手術)を行う時、患者さんの膝の骨の立体模型を作り、手術前にその模型を使ってあらかじめ手術のシミュレーションを行っています。この模型は、患者さん一人ひとりのCTデータによる3次元画像を基に3Dプリンタ技術で作られた合成樹脂製の〝立体骨モデル〟です。この模型を使い、執刀医はじめ手術室スタッフは、膝の骨の「切る位置、角度、削る量、深さ、方向など」を手にとって確認することができます。実際の人工関節をどの位置にどのように埋め込むかも、手術前にあらかじめ確認することができます。このように前もって手術のシミュレーションができるおかげで、難易度の高い手術でも安全性や確実性が格段に高まり、手術時間も短縮できるなど、医療スタッフと患者さんの両方に大きなメリットをもたらしています。この手術の方法は、「実物大臓器立体モデルによる手術支援」という名称で「先進医療」として厚生労働省より指定されています。このたび当院のこの取り組みが、平成26年1月1日付けにて、大分県内で初めてこの先進医療の認定を受けることになりました。詳しい内容については、またホームページ等を通じて情報発信していきますのでよろしくお願いいたします。(整形外科:F)
手に持っている4つの白い模型が〝立体骨モデル〟。「それ記念にいただけませんか?」とおっしゃる方もいます(^_^;) 技術の進歩は確実に患者さんのために役に立っていますね!