糖尿病相談会

第12回 糖尿病相談会

~あなたに会ったカロリー食を体験~

平成18年4月21日(金)11:30~13:00、「あなたに合ったカロリー食を体験」をテーマに明野中央病院第12回糖尿病相談会を開催しました。今回は事前に定員10名に限定して参加者を募りましたが、最終的には12名の方にご参加いただきました。
まず参加者には、各自ご自身に合ったご飯の量を計量していただきました。意外にも、多くの参加者から「ご飯はこんなに食べてもいいんだ」との声が聞かれました。その後、木下院長の開催の挨拶に続き、食事体験を兼ねた昼食会が行なわれました。

糖尿病食を体験
昼食会では、中村管理栄養士がその日の糖尿病食の内容や、病院での常食(食事制限をされていない患者様の食事)との比較について説明。メニューの1つ、筑前煮について、「糖尿病食にも常食にも同じように取り入れていますが、実は味付けが異なっており、糖尿病食の筑前煮は通常の砂糖を使用せず、砂糖と同様の甘味があり砂糖よりも低カロリーのマービーを使用しています」などの工夫に、参加者は感心しながら召し上がっていました。また、「味付けはどうですか?」の問いかけに、「やっぱりこちらの方が薄いなぁ」など普段の食事と比較しながら味わっていました。

tounyou.jpg
相談会の様子
osinagaki.jpg
参加者に渡された”おしながき”
常食と糖尿病食のカロリー比較

本日の糖尿病食
鮭の塩焼き・・・126kcal
(エリンギ、トマト、レタス添え)
筑前煮・・・・・64kcal
ヨーグルト・・・47kcal

本日の常食
鮭のムニエル・・・172kcal
(エリンギ、南瓜のグラッセ、レタス添え)
筑前煮・・・・・72kcal
ヨーグルト・・・98kcal
漬物・・・・・・ 5kcal

アイスクリーム?!
その後、木下院長より間食として推奨できるアイスクリームのプレゼントがありました。糖尿病の患者様は間食をできるだけ控えるように指導を受けていますが、どうしても間食をしたい場合は1単位(80kcal)に押さえなければなりません。間食は通常お菓子類が多く、市販のアイスクリームは200~300kcalあるのでなかなか選びづらいのですが、今回プレゼントされたアイスクリームはちょうど1単位(80kcal)であり、味もおいしく、参加者は「どこで売っているの?」など感心を寄せていました。また、普段自ら厳しい食事制限を課している方は、「アイスクリームなんて何十年ぶりだろう」と大変喜んでいました。

運動でやせることができるのか~糖尿病とのかかわりから~
食事の後、嶋田健康運動指導士より、「運動でやせることができるのか?~糖尿病との関わりから~」と題して、講話が行われました。一般的には運動で体はやせると思われがちですが、運動で消費できるカロリーを、当院で実施されている運動療法のニコニコペースの運動を例にあげて説明すると、その消費量の少なさに、参加者は驚いていました。「運動はあくまでやせるときに、骨や筋肉量を残したり、増やしたりしながら、疲れない体をつくるといった健康増進を図りながら出来ることが目的であることや、糖尿病についても、運動療法は体がやせること以上に、糖尿病そのものを改善することが目的であり、いずれにしても食事療法を第一に守ったうえで、疲れない運動を実施していくことが大切である」
相談会終了後も、多くの参加者が会場に残り、当院スタッフに日頃抱えている様々な悩みについて相談していました。
糖尿病は患者様自身の病気の理解と行動なくして改善することはなく、医療スタッフと一緒に治療を進めていくうえで、患者様にまずそのことを納得してもらうことが非常に大切です。今後も、患者様に楽しく実感してもらえる糖尿病相談会を企画していきたいと思います。

◎当院の糖尿病相談会は、
医師、看護師、臨床検査技師、管理栄養士、薬剤師、健康運動指導士(糖尿病療養指導士を含む)がチームを組み、取り組んでいます。
このページの先頭へ